古今東西南北中央のべつまくなし

漫画のことをメインに、だらだら趣味について書き連ねる素人のオナニーブログ

2019年映画私選ランキング

2019年もまさに年の瀬。

今年は映画館で新作を観る機会がそこそこあって履歴を確認したら26回は鑑賞していた。

さっぱりブログを更新していないのでせっかくだし今年日本で公開された新作映画(ストリーミングも含む)を視聴した範囲で映画秘宝風にベスト5、トホホ5で列挙してみる。

トホホの方が言及が長いのは気にしないでくれ!

 

 

2019年ベスト映画5

1位 アベンジャーズ/エンドゲーム

10年にも及ぶ壮大なMCUの物語に一旦のピリオドを打ったお祭り作品。

わざわざ自分が語るにも及ばず、ここまでついてきたファンの高い期待を損なわず、その期待以上のクライマックスを描ききり、見事に締めくくったのではないのだろうか。いやホントに最後のあの展開はシビれた。

これぞ王道、これが王道!

 

2位 ミスター・ガラス

奇才M・ナイト・シャマラン監督によるシャマラン流スーパーヒーロー映画。『アンブレイカブル』『スプリット』の続編にして完結編。通称シャマランユニバース。

超能力と呼べる才能を持つ人が現実にいたとしたら?をシャマラン流に解釈し、精神病棟で互いに戦わせるというとてもコンパクトな映画。『スプリット』に引き続きジェームズ・マカヴォイの体を張った奇人演技が所々シュールに映りとてもよい。

映されている世界は狭いが、映画に込められたロマンに満ち溢れる監督のメッセージはどこまでも広く伝わっていくだろう…そんな熱い思いに胸を強く打たれた。

とても好きな作品。 

 

3位 ジョーカー

「ジョーカー」の画像検索結果

ホアキーン

 

4位 シャザム!

DCのガキが魔法で大人の姿に変身するスーパーヒーロー。

昔はキャプテン・マーベルって名前だったんだけど色々あって結構最近になって変身の掛け声(呪文)が名前になった。

歴史あるヒーローのオリジンを描いた今作だが、主人公のガキたちはYouTubeでスーパーパワーをひけらかしてはしゃぐなど昨今のガキらしさにしっかりアップデートされていて、ギャグも展開も小気味いい。お決まりであるが未熟なキャラが使命と向き合いたくましく成長する点の描き方はすごくよかったと思う。あの最終盤の変身シーンはたまらないね。

ちなみに字幕版で鑑賞した。なんか吹替版は不評がすごかったなァ…

やっぱり俺はマーベルよりDCだ!今年ベストはマーベルのエンドゲームだけど!

早く続きが観たいが子役が大きくなってしまうのはどうするのだろう。

 

5位 ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド

クエンティン・タランティーノ監督9作目作品。

氏はマカロニウエスタンの愛好者として有名でこのタイトルも敬愛するマカロニウエスタンNo.1の巨匠セルジオ・レオーネの晩作ワンス・アポン・ア三部作から拝借したものだろう。

余談だがなんと今年にその三部作の一編『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ザ・ウェスト』オリジナル版が日本の劇場で初公開された。もう本当に素晴らしくて感動。ビバ!レオーネ!ビバ!レオーネ!生きていた伝説の西部劇の神!

作品の舞台は60年代のハリウッド。劇中でも触れられているがその時ヨーロッパではマカロニウエスタンの最盛期だったのである…

ディカプリオ演じる下り目のテレビ俳優リック・ダルトンの苦悩ぶりから、そのモチーフはレオーネから声が掛からなかった世界線クリント・イーストウッドなのかもしれない。なんつって。

タランティーノ作品お馴染みの悪意剥き出しの暴力描写がたまらないぜ。もはやギャグ。

監督は10作目で引退と予ねてから公言しているが、もったいぶらずに続ければいいのに。

 

ベスト5を振り返ると、ほとんどアメコミ作品ですね。でも実際豊作だった。

 

2019年トホホ映画5

5位 キャプテン・マーベル

あべ/エンドゲームの前座に位置するマーベル映画。あれ?この名前…

インフィニティ・ウォーから一旦時系列が遡って、実はめちゃんこ強いウーマンヒーローがアベンジャーズ結成前からいたっていうお話…

まあMCUは強いて言うとDCのワンダーウーマンのようなはっきりしたアイコンになるスーパーヒロインを出せていなかったんで最終決戦と今後の展望のためにここいらのタイミングで加入させて全世界にアピっとくか!という感じでやったのだろう。

もちろんポリコレ的な目算は当然あるだろうし、自分もこのご時世にその判断をするのは正しいと断言できる。

ただし肝心の映画の内容は…はっきり言ってつまらなかった。

エンドエーム後のあべの中核に据える自然な流れなんだろうけど、その辺や諸々の事情含めたキャラクターの作り方がちょっと前のめりすぎて、結果的に魅力が薄味のただつよ女傑が爆誕してしまった。

今後のMCUでは果たしてキャプテン・マーベルが話の本筋に絡んで面白い展開が生めるのだろうか…若干の不安要素に思う。

 

4位 6アンダーグラウンド

年の瀬にNetflixオリジナル作品として全世界同時配信されたマイケル・ベイ監督最新アクション映画。

主演はいまをときめく俳優ライアン・レイノルズ。なんとこの作品でのギャラは2700万ドルで近年の高額契約ランキングで一気に1位に躍り出たらしい。

ハリウッドスターの最新ギャラ事情 1位はライアン・レイノルズ : 映画ニュース - 映画.com

さておき内容はマイケル・ベイ名物のいつものイかれたアクションシーン満載で視覚的な刺激はイケイケだった。

しかし話がつまらんかった… 具体的に何がとは言いにくいのだが、こういった癖の強い奴らがチームとして結束して破茶滅茶な手段で悪を討つ!!!をやってもっとおもしろくしちゃうシリーズ最近なかったか?と考えたらあった。

そう、Fast & Furiousことワイルド・スピードである。

ぶっちゃけた話、この映画はワイスピの完全下位互換であった。

今作のライアン・レイノルズはギャラの通りリッチなナイスガイだったけどヴィン・ディーゼルみたいにイかれたメンツのチームを引っ張るタフガイとしては少々大人しくて物足りなかったなァ…

 

3位 天気の子

日本中を感動の大渦に巻き込みその年とんでもねえロングラン上映と興行収入を記録した大ヒットアニメ映画『君の名は。』の新海誠監督の最新作が満を持して公開!

ただ、その中身は綺麗な器の中に放り込まれただけの煩雑かつ稚拙なジュブナイルもどきだった。

100歩譲って話の中心が中高生2人だとしても、目につくのは雑な伏線から織り成されるあまりに強引かつ無茶のあるヤマ場へのもって行き方と結末。主人公とヒロイン2人を取り巻く大人たちも中高生並みの思考レベルと疑いたくなる突拍子もない行動と展開に思わず館内で失笑。余談ではあるが今年思わず鑑賞中に失笑した映画はこれ含めて3作あった。

そして前作からの大反動で作中所構わずアピールされるうっとおしいほどまでのスポンサーサービス。世界よ、これが日本の広告戦略だ!

兎にも角にも鑑賞後に強く印象に残ったのは、制作期間の最後のぎりぎりまで目指す着地点がまとめられなかったんだろうな…と思うほど展開のつなぎ方が勢いまかせで雑すぎた。

個人的に前作『君の名は。』は全編通して展開を丁寧につなげてまとめていたし、その内容も相まってついに新海監督もこんなフォースのライトサイドに立った映画作るようになったんだな〜と思ったのに。

絵に関してはもう光と透明表現の新たな境地に達して嘆息するほどだけど、お話作りの方はもう少し自分のこだわりを殺してほしいな、と思いました。まる

 

2位 ゴジラ キング・オブ・モンスターズ

レジェンダリー製ハリウッドゴジラ第2作。

その〜…何がダメだったかと言うと、好みの部分がデカかった。

ゴジラのスタンスの描き方は君臨する怪獣の王よりも、全生物を蹂躙する暴力王の方を見たかったが、これは自分の嗜好の問題なので映画の良し悪しとは関係ない。

つまりこのハリウッドゴジラは役割がベビーフェイスすぎるかなってことですね。

あと怪獣バトルは良かったが…それを差し置いても人間パートが浅薄すぎて酷い。こんな浅い家族ドラマを見せるならむしろ入れるなよと言いたくなるような内容。一方で渡辺謙は美味しい役所だと思った。

同じモンスターバースの『キングコング:髑髏島の巨神』の方が怪獣・人間ドラマパートともに良かった。

2020年11月公開予定の次作『ゴジラ vs コング』は大変楽しみです。頑張れコング!笑

 

1位 プロメア

天元突破グレンラガン』『キルラキル』を生んだ今石洋之(監督)と中島かずき(脚本)が再びタッグを組み、スーパーアニメスタジオTRIGGERが制作した劇場アニメ作品。

ご両人のこれまでの作品のように、今作も超絶作画で熱くて破天荒な展開が繰り広げられる愉快痛快大迫力のアニメ…のはずだったが、2時間弱でそのコンセプトを発揮するにはあまりに空回りしすぎた。

勢いのある熱血モノを面白くやるには主役のキャラがうまく立たせられるかに全てが懸かっていると言っても過言ではないが、残念ながら熱く演じさせてはしていたものの筋書き通りスムーズに動かされてる感が強く、結果的に物分かりが良すぎる空っぽなバカに見えてしまったのが痛恨。

他の登場キャラも多いだけで、どんな奴なのかはロクにわからず、人数が多い場面でとりあえず映る単なる添えられた舞台装置のようで必要性が希薄。

堺雅人は頑張って声を出していたが、アニメによくいる悪人キャラが絶叫説教してるようにしか捉えられずこれもまた空回り。

トドメは緊張のない日常場面からクライマックスまでどんなシーンでも大袈裟に盛り上げようとする澤野弘之の芸のない劇伴。正直これがウケると判断した監督やスタッフの音楽演出のセンスを疑うレベル。

そんな感じで全力で空振り三振どころかそのままコマになったかの勢いで最初から最後まで空回りして終わったのがこのプロメア。オタクの内輪ノリの珍作を2時間弱見せつけられたよう。

文句なしの2019年ワースト作品です。

 

最後に

ここのベスト・トホホ5に入ってはいないが今年公開された他の話題作も観ていた。

『アクアマン』、『アイリッシュマン』、『グリーンブック』、『スパイダーバース』など…

そして『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』も。(監督のJ.J.はようやっとる)

26回鑑賞ということは2週に一度近くは映画館に足を運んでいたということか。

インドア趣味の引きこもり気質なので新作以外も自宅で鑑賞しており、ストリーミングやレンタルの視聴履歴を辿ると今年はおよそ80作ぐらい。年間300本以上視聴されるシネフィルの方々とは程遠いですね。

映画だけが趣味でないのでここら辺が自分の中で一年の視聴本数の最大数かなと思う。

2020年も同程度の本数の視聴を目指したいと思います。

それでは拙筆ながらここまでご覧になってくださった皆さま、良いお年を!